学校には保健室の先生と呼ばれる養護教諭がいますよね。養護教諭は怪我や病気をした生徒や児童の手当てや看病をするほか、学校の衛生管理や感染予防など様々な業務を担っています。そのほかにも、カウンセラーとして生徒のメンタルケアを行ったり、定期的に実施される全校生徒の健康診断を指導したりします。また、教諭というように養護教諭も先生の一員ですから、養護教諭も教育者として生徒に保健指導の授業を実施しなければなりません。このような役割を担う養護教諭になるには、教育系の大学や短大等で単位を修得し、養護教諭の教員免許状を取って、採用試験に合格することが必要です。
教員免許状には、大卒の1種、短大と専門学校卒業の2種、大学院修了の専修という3種類があります。他の教科と違う点として、養護教諭の主な役割に生徒や児童の怪我や病気の応急処置があることから、医療や看護の知識とスキルを求められることは当然といえるでしょう。養護教諭になるうえで看護師の資格までは求められないものの、既に医療と看護のスキルを身につけた看護師には、短期間で養護教諭になれるルートが用意されています。看護師資格があれば、文科省が指定した全国で7つの養護教諭養成施設で最短1年在籍して所定の単位を修得することにより、養護教諭の1種免許状を取得できるのです。看護師に加えて保健師の資格も有している者は、同じ養護教諭養成施設で最短半年在籍して所定の単位を修得することにより、養護教諭の1種免許状を取得できます。